トップページ > 今月のいいひと > 中臺 博(なかだいひろし)さん(2018年10月)  

ここから本文です

中臺 博(なかだいひろし)さん(2018年10月)

中臺博さん

中臺 博(なかだいひろし)さん

定年退職後、「世の中の役に立ちたい」という思いから、様々な地域活動に参加されています。これまでに、さがみはら防災マイスター、認知症キャラバンメイト、市民後見人として活動をされているほか、行政、民間、地域が協力して地域ネットワーク作りを普及させたいとの思いから「フードコミュニティ」という農家や企業から余剰食材を寄付していただき、市内のこども食堂などにお届けする団体を発足し、活動を展開しています。

 

 

地域活動をされるようになったきっかけを教えてください。

定年退職を機に、「世の中の役に立ちたい」と思い、地域活動について勉強を始めました。その中で、相模原市地域包括ケア推進課が主催する「地域活動実践講座」の存在を知って、参加しました。研修やグループワークを通じて、参加メンバーと幅広い意見を交わしました。特に、緑区にお住いの方から、農家さんが作った作物を、出荷するほどでもなく、隣近所におすそ分けするほどの量もないため、廃棄せざるを得ない現状を伺い、「もったいない」「なんとかできないか」と思いました。当時、相模原市内でも子ども食堂を立ち上げる団体が増えつつあったことに着目しました。食事を作る際には、野菜は、必ず使う。私たちが間に入って、食材を有効活用するお手伝いはできないかと考え、フードコミュニティを立ち上げました。

活動資金については、市民・行政協働運営型 市民ファンド「ゆめの芽」に応募して、助成金の交付を受けることができました。4名ほどで活動を始めましたが、フェイスブックやホームページを用いて情報提供を続けた結果、徐々にメンバーも増え、活動の幅が広がっています。

 

フードコミュニティの活動について教えてください。

農家などで作り過ぎてしまった作物や贈答品などでいただき過ぎてしまった食品などの余剰食材を、善意でご提供いただいています。いただいた品は、市内で開催される子ども食堂やみんなの食堂、高齢者の食事などを支援する団体などに提供しています。現在、相模原市内の子ども食堂をはじめ10か所以上に食材を届けています。当初は、相模原市内の農家の方から作物をご提供いただくことが多かったのですが、津久井湖城山公園様からタケノコや青梅を、パルシステムグループの株式会社ジーピーエス様から野菜や果物をご提供いただくなど、幅広く地域住民、団体、企業の皆様からご協力いただいています。

 

 

フェイスブックやホームページなどで積極的に情報提供されていることが特徴的ですね。

フードコミュニティで扱う食材は、野菜が中心です。鮮度の良い状態でお届けするためには、速やかなマッチングが重要です。そのため、フェイスブック、ホームページ、メール、LINEを使って随時情報提供を行っています。メールでご連絡いただき食材をお届けすることが多いですが、フェイスブックやホームページを見た方との交流から、新たな活動や食材を提供いただくこともありました。時には、市外の方から協力したいとの声をいただくこともありました。情報社会の中で、自分たちの活動を積極的に周知していくことで、活動の透明性を高めたり、地域活動について関心を持ってもらえるきっかけにもなって欲しいと思います。

 

あさみぞみんなのコミュニティの活動も始まりましたね。

フードコミュニティの将来構想のひとつに、メンバー各自が居住する地域に「みんなのコミュニティ」を開設し、誰もが集い、互いに支えあう、地域コミュニティの場をつくることがあります。これまでの地域活動で出会った団体の皆様との関わりの中で、自治会、公民館サークル(男の腕まくり)、関係機関、フードコミュニティ、そして地域のボランティアの皆様が持つ力を出し合って、あさみぞみんなのコミュニティという一つの活動につながりました。子ども食堂としての機能が中心ですが、学習支援や多世代交流など、活動を限定せずみんなの居場所になっていければと思います。

 

 

今後の抱負を教えてください。

フードコミュニティの活動としては、実際に食材の運搬に携わることができるメンバーの拡大、食材を保管するための場所を確保していくことが課題となります。そのためには、日々の情報発信は、欠かせません。先日、フードコミュニティのメンバーによってホームページもリニューアルし、情報交換のための掲示板も開設しました。

定年退職後、地域活動を始めたことで、第2の人生に張りが出たと思います。これは、選択肢の一つであって、自治会活動、ボランティア活動、趣味のサークルなど、何でもいいので関心を持って一歩踏み出すことが良いと思います。個人的には、身体を動かしているほうが健康的に感じています。現役時代よりも動き回っているかもしれないです。地域活動や講座に参加することで自分にも新たな気付きがあります。有意義に生きるためにも、地域に顔を出すことで、良い意味での老々介護になるのではないかと思っています。フードコミュニティやあさみぞみんなのコミュニティも、各々の得意分野を生かして、力を合わせて地域活性化のためのコミュニケーションツールとして発展させていきたいと思います。

フードコミュニティ ホームページ(外部リンク)

「今月のいいひと」一覧へ

お問い合わせはこちら