石田 裕子さん（２０１３年１月）
石田裕子（いしだ ゆうこ）さん
緑区与瀬在住
ボランティアグループ「録音奉仕会かつら」代表として、視覚障害者のために、「社協みんないいひと」等の情報紙や本等を読み上げてＣＤ・テープに録音する活動に取り組んでいます。
「けやき体育館で車いすテニスのボランティアが終わったところなんです。」と、ラケットを持って颯爽と市社協事務局にいらした石田さん。石田さんと言えば、録音活動のイメージがありましたが、いろんなボランティアをされている様子です。それではお話を伺います。
どんなボランティア活動をしていますか？
平成３年から録音の活動を、平成６年からは絵本の読聞かせをしています。その他に、ゆうゆうクラブ（知的障害者との野外活動）や、車いすテニスのお手伝い、健康づくり普及員としてお年寄りの体操教室のお手伝い、さがみ湖湖上祭でのアナウンスをしています。
最近、活動時間が一番多いのは絵本の読み聞かせです。旧相模湖地区の保育園、幼稚園、小学校などで、年間１００コマの活動があります。子どもたちが喜んでくれると本当にうれしいです。子どもたちの顔を思い浮かべながら絵本を選ぶのも楽しいですよ。
活動のきっかけは・・・自分で興味を持って始めたことが多いです。録音や読み聞かせは、読むのが好きな私にとって、楽しい活動です。読むことが好きな人は、たくさんいらっしゃると思います。オススメですよ。テニスは自分もやっていましたが、もう試合を頑張るほどではないのでお手伝いに回れたらと。健康づくり普及員は娘から聞いて始めました。
たくさんの活動でお忙しいと思います。また、録音活動は技術や知識も必要で、ご苦労もあるとは思います。どんなことにやりがいがありますか？
いろんな方とお会いして、笑顔を見られると嬉しいし、楽しいです。外に出ると学ぶことがたくさんあります。刺激をもらって自分に取り入れられます。それに、ご一緒した方と、なんとなく笑顔になれるのって、心地良いんです。体操教室も、お年寄りに「来てよかった」と思っていただけたら嬉しいです。
録音活動では、ＣＤやテープを郵送していて、直にリスナーさんと接する機会が少ないので、感想や要望があればどんどん言ってほしいです。リスナーさんと親しくなれるきっかけをもっと作りたいと思っています。
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ボランティアは、できる人が、できる時に順番にしていけばいいと思います。自分もいずれ、ボランティアを「される」側に回る日が来ます。「する側」「される側」、両方を経験して、気持ちよく「される側」に回りたいと思います。
活動をとおして、パワーや喜びを頂いているので、活動をさせてもらってると思っています。相手の方の「嬉しい」気持ちを受け止めることで、自分も前に進められます。
人の情報収集は、目からが8割、耳からが2割と言われています。目の不自由な人にとっては、テレビからの音声は大きな情報源になっていますが、実は「取扱説明書を読んでほしい」、「折込のチラシを読んで」など、日常生活の情報を知りたい。それを提供できるのは身近にいる地域の私たちだと思うのです。まずは、その人との関係が大事だと思います。
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どんな情報が必要な人なのか知っていれば、「あ、これはあの人に教えてあげよう」、「これをちょっと読んであげよう」って気に掛けることができます。視覚障害者だけでなく、お年寄りなど情報を得にくい人もそうですね。録音活動には知識も必要ですが、生活の中ではＣＤには録音しないようなたくさんの情報があります。ボランティアに興味はあるけど「録音は難しそう」と思う方は、まずは身近な人をそんなふうに気にかけていただくのもいいと思います。また、「録音奉仕会かつら」では、研修もやっているので、読むのが好きな方は、ぜひ参加していただけたらと思います。
インタビューを終えて
～石田さんが帰られた後の事務所のヒトコマ～
聞き手（の）「石田さん、笑顔が素敵な方でしたね・・自分を振り返って反省しました。私も石田さんから刺激をもらって自分に取り入れます！」
カメラマン（た）「そうだね(笑) がんばりな！」
と、スタッフが話し合うほどの素敵な笑顔。写真で伝わるでしょうか？
「ご一緒した方と、なんとなく笑顔になれるのって、心地良いんです。」
とおっしゃって自然と微笑まれる石田さんに、私も一緒にいて心地良いな、今日お会いできて良かったな、と嬉しくなりました。
ついつい、「自分を変えること」を面倒がってしまいがちな私ですが、たくさんの「いいひと」にお会いできるのが社協の仕事のいいところ。人との出会いを大切に学んでいこうと、気持ちを新たにしました。
石田さん、ありがとうございました。
