橋本 峰夫さん(2008年7月)
橋本 峰夫(はしもと みねお)さん
東京都昭島市生まれ。家業の青果店経営を経て、フランチャイズ店舗を展開。10年前、共和にファンタス共和店を出店し、その後ビバーチェ共和店となる。現在、有限会社エビューコーポレーション代表取締役。
ゴミの削減と同時に地域にも貢献したい
橋本さんが経営されている「ビバーチェ共和店」さんは、平成17年の夏から地域の福祉のために役立てていただきたいと、社会福祉協議会にご寄付いただいていますが、何かきっかけがあったのですか?
平成17年7月から、ゴミの削減を目的にお店のレジ袋を有料化し、レジ袋代金をレジの横の募金箱に入れていただくようにしました。
お預かりした募金をどうしようかと考えた結果、日頃からお世話になっている地域の福祉に役立てていただきたいと思い、寄付をさせていただくようになりました。
ありがとうございます。
ところで、レジ袋を有料化された当時、お客様の反応はいかがでしたか?
当時から、社会的にもレジ袋有料化の話はぼちぼち出始めていて、大手の出方を見てから実施しようかとも思いましたが、以前から環境問題に関心を持っていましたので、まずやってみようと。また、法令に規制されて仕方なしにやるのではなくて、自分の信念に基づいて行いたいという気持ちもありました。
ただ、実施した当初は、レジ袋の有料化に対してお客様から厳しいご意見をいただいたこともありました。
現在ではレジ袋の有料化が以前に比べて普及し、お客様にご理解をいただきやすくなっているように感じます。うれしいことに最近では、地域の福祉のためならと、レジ袋の代金以上の募金を入れてくださるお客様もいらっしゃいます。
大切なことのひとつに地域への貢献を考えています。
ゴミの削減を目的にレジ袋を有料化して、さらにレジ袋の代金を募金として地域福祉に活用する、社会貢献活動の新しい形として注目しています。
レジ袋の有料化によるゴミの削減の効果については微々たるものかもしれませんが、皆さんがゴミの削減、環境の問題について少しでも気にかけていただければいいのではないかと思っています。
社会福祉協議会への募金の寄付については、お客様に負担いただいている分を地域に還元していきたいという思いからです。「お客様と一体となって地域に貢献できれば、」といった気持ちです。
大それたこととしてではなくて、普通のこととして考えていきたいですね。
地域との関わりを大切にされているのですね。
「地域への貢献」は私共の経営方針のひとつになっていて、とても大切なことであると思っています。
商売をしていますと、店舗の周辺に住む皆様をはじめ、地域にいろいろと迷惑をかけてしまうことがあるのです。ですから、少しでも地域のお役に立てたら、といった気持ちがあります。できることから行っていこうということと、地域の方々とのコミュニケーションの機会を増やしたいとの思いから、毎週月曜日に従業員が地域での清掃活動なども始めました。
社会福祉協議会への寄付には地域への思いが詰まっているのですね。
そうですね。お客様からいただいた募金が地域への寄付金という形になることはうれしいですよね。
私共の寄付金が、さらに目に見える形で地域の方々や社会への貢献に活用されたらいいと思います。
最後にお店の思いとして何かメッセージがありましたらお願いします。
こういった活動に賛同して、一緒にやってくださる方が出てきてくれればいいな、と思っています。レジ袋を有料化して、レジ袋の代金を地域福祉に活用する、といったことは、ゴミの削減と地域の福祉の両方に貢献できることですので、ぜひ市内の小売店などに広まって欲しいですね。
「環境問題や地域の福祉に役立つことがしたかった。」静かな語り口の中に、
社会貢献活動への熱い思いを込める橋本さん。
お伺いした店内には、地域の中学校が、缶容器などに付いている「フタ」の部分を集めるために設置した「リングプル回収箱」や環境に配慮された商品が並んでおり、店舗づくりの中にも社会貢献への思いの一端が感じられました。
お店の名前「ビバーチェ共和店」の「ビバーチェ」とは、イタリア語で「元気いっぱい」の意味を表わすそうですが、地域との関わりを大切にされている従業員の方々も元気いっぱいでした。
相模原市社会福祉協議会では、お預かりいたしました寄付金を地区社会福祉協議会の支援や福祉機器展示室などの在宅福祉サービス事業、福祉団体等に配分させていただき、福祉のまちづくりを進めるための資金として活用させていただいております。
今後とも、皆様のご理解とご支援をよろしくお願いいたします。