松本 壽幸さん(2008年11月)
松本 壽幸 (まつもと としゆき)さん
大正14年3月14日 北海道旭川市生まれ。平成12年から、配食サービスボランティアグループ(現「赤秋の会」)に所属し、週4回のボランティア活動をこなす。平成17年、旧城山町社協で実施した「傾聴ボランティア講座」を受講し、他の受講者と共に、翌年「傾聴 花みずき」を発会し、会長に就任。月5回の高齢者施設等の訪問活動を行う。地域の老人クラブにも所属し、小学生の登下校の見守り活動「愛の一声運動」で毎朝、通学路に立つ。平成20年度 相模原市社会福祉協議会 社会福祉活動推進功労者等一般表彰受賞
75歳まで働き通しであったので、何か地域で役に立つことをしたかった
ボランティア活動を始めたきっかけは?
自分の経歴を先にお話ししますと、一級土木施工管理士、測量士の資格を取得し、土木関係の仕事が主で、神奈川県職員、城山町嘱託職員、建設会社に勤めました。最後の建設会社には、平成元年から10年余り勤めましたので退職した時は75歳でした。それまで、働き通しの人生だったと言えます。「仕事がなくなると、何もやることがなくなってしまう。何か(地域に)役に立つことをしよう。」と思い、旧城山町社協のボランティアセンターに相談に行ったところ、配食サービスボランティアを紹介されました。
相手の言葉で様子が分かる
配食サービスボランティアについて
はじめは、配食サービスが週1回の実施でしたが、平成14年頃から配食サービスの回数が増え、現在では、月火木金の週4回お弁当の配達を行っています。お弁当を持って行くと、玄関先で待っている方もいて、「どうもすみません」と感謝されることが多いです。特に、女性の利用者宅に女性のボランティアが行くとよく話しが合うようで、滞在時間が長くなることもあるそうです。
配食サービスは安否確認にもなるのですが、相手の話した言葉でその人の体の状態や様子等も分かります。例えば、暑い時に「暑いですね」と言ったところ、「私は暑くはないですよ」という言葉が返ってきます。「(身体が)冷えているのかな?体の調子が良くないのでは。」と思い、その方の状態を社協へ伝えています。
ひたすら相手のお話を聴いて ハーモニカで合唱♪
傾聴ボランティア活動について
平成17年に、旧城山町社協が「傾聴ボランティア講座」を開催し、「話を聴くだけなら」と思い受講しました。受講後、有志10名ほどで毎月2回の勉強会を持ち、回数を重ねる中で、傾聴ボランティアのグループを結成しようという話になりました。その思いが実り、平成18年4月に「傾聴 花みずき」が結成され、私がグループの中で最高齢者ということもあって、みんなから推されて会長に就任しました。
地域にある老人保健施設、特別養護老人ホーム、病院に月1回ずつグループのメンバーと一緒に訪問活動を行っています。個人宅は2軒の訪問活動を行っていて必ず二人で訪問しています。傾聴ボランティアは、相手の言っていることに耳を傾けるボランティアで、最初は、施設の外から来た自分たちに対しては、お話しをしていただけませんでした。回数を重ねるうちに、だんだん打ち解けてきて、歌を歌ったり、昔のお話をしたり、率直な気持ちで話しをしてくれます。そういった話をお聴きすると、喋った人はとても気持ちよくなるようで、今では自分たちが来るのを楽しみにしておられます。
施設には、耳が聴こえない人、認知症の人等いろんな人がいます。そんな皆さんとお話をする時はなかなか難しいこともありますが、そのような時にも上手くお話をお聴きしております。
私は、病院等の訪問時には、中学生の頃から吹いているハーモニカで、患者さん達と一緒に合唱して、大変喜ばれています。
ボランティア活動は元気のもと、このまま いつまでも続けたい!!
今後の抱負は?
地域の老人クラブに所属し、月曜から金曜の朝、「愛の一声運動」で通学路に立ち、子どもたちの見守りも行っています。その他にも、城山のボランティア連絡会に所属しているので、そちらの活動もあり、活動の予定はいっぱいです。80歳を過ぎて、私のように活動している人は、周りにはあまりいませんが、ボランティア活動をすることが生きがいになっています。“やれ”と言われて始めたことではなく、自分が始めたことでもあり、“元気のもと”となっています。現在、足のリハビリで通院していますが、このまま続けられれば、いつまでもボランティア活動を続けていきたいと思っています。