曽我 登志子さん(2009年6月)
曽我 登志子 (そが としこ)さん
昭和28年 埼玉県生まれ
末のお子さんがひとり暮らしを始め、定年退職されたご主人と淵野辺本町にお住まいです。
平成6年から「ふれあい給食サービス配食協力員」に、平成14年からは「ふれあいサービス協力会員」に登録され、現在活動中です。
活動のきっかけは?
近所の方に誘われて、配食協力員として活動を始めましたが、当時は週2回の配食でしたので無理なく活動できました。その後、ふれあいサービス協力会員基礎研修会を受講し、協力会員としての活動も始めました。
子どもも成長したため、時間を気にせず活動できるようになりました。年数回、夫婦で旅行を楽しんでいますが、活動が気になり主人に申し訳なく感じることもありますが、周囲の理解もあるため続けられているのかなと、ありがたく思っています。
現在の活動を教えてください
お弁当を届けている曽我さん(右側) |
<ふれあい給食サービス>
食事の支度が難しい方に対して、栄養の確保、安否の確認、孤独感の解消などを目的に、祝日を含む、月・火・木・金曜日の週4回、夕食のお弁当をお届けするサービスです。
近所の高齢者のお宅にお弁当をお届けしていますが、ちょっとした会話を交わすことで安否の確認をしています。
地域の方に「何しているの?」と聞かれるので、ふれあい給食サービスや社会福祉協議会について知っている範囲でお答えしています。
<ふれあいサービス>有料家事援助サービス
市民の参加と協力による、会員方式の家事援助、介助サービスです。
脳性麻痺の方が通所されている地域作業所の昼食調理を月2回、精神障害者の方が利用されている地域活動支援センターカミングの夕食調理を毎週月曜日に行っています。
そのほか、高齢者の方の通院の付き添い、朝のごみ出し、他の協力会員さんがお休みのときの代替活動もしています。
ふれあいサービス活動について
地域作業所での昼食調理は、1人で20人分を作るので当初は心細かったのですが、今では慣れ、カレーなどを作っています。
また、精神障害者の方がおられる地域生活支援センターでは、接し方がわからなかったので、職員の方にお聞きしながら、うつむきがちな方と「挨拶が交わせるようになりたいな。」との思いを込めつつも、さりげなく接するよう心がけています。机上の勉強より、実践の中から見えてくることが多いですね。利用者さん、職員の方と協力しながら作る夕食も、作業の段取り、コミュニケーションなど学ぶことも多く、楽しく活動しています。
活動を苦痛だと思ったことはなく、初めは見守り、話し相手から、慣れるにつれ掃除・調理、排泄介助など、様々な形のお手伝いをしてきました。
助け合いについて思うこと
施設入所中の義母の世話が思うようにできず自己嫌悪に陥っていた折、知人の「遠方で暮らす両親は近所の方に良くしてもらい助かっている。その分、自分は地域の方のお手伝いをする~自分にできることをすればいいのよ~」という言葉に救われる思いがしましたので、お世話になっている方たちに感謝し、私なりの協力をしようと思っています。私ができることをすれば、両親や義母は地域の方に助けてもらえる。そんな輪が広がるといいですね。
「ふれあい給食サービス」も「ふれあいサービス」も、人と人との「ふれあい」という言葉がぴったりの活動だと思います。「ありがとう、また来てね。」の言葉に支えられ、続けてこられました。私にとってはお金に代えられない価値があります。
活動を通じて
おっとり、のんびりタイプだったのですが、てきぱき動くようになりました。ふれあい給食サービスは夕方にお弁当を届ける活動なので、活動前に自宅の夕食の下ごしらえをしますが、ポテトサラダなどは自宅の朝食の片付けの際、下茹でしてしまうなど、段取り良くなりました。
利用者さんの体調の変化を報告したことがきっかけで、その後の支援に結びついたこともあり、日々の活動の大切さを実感しています。利用者さんが入院されたり、亡くなられると寂しく思いますが、それゆえ少しでも楽しい時間を共有できたらと思います。
いつもいきいきと活動的な曽我さん、元気の秘訣は?
体調を崩すのは年1度ぐらいで、おかげさまで元気です。外に出て人とふれあうことで生活に張りが出ているように思い、さわやかな挨拶ができるよう心がけています。
相手の話に耳を傾け、微笑むことで分かり合える、笑顔の第一印象はとても大事だと思っています。このような地域での活動は、やりがいだけでなく自分にとっての仲間も増えてきます。特別な資格や経験は必要ありませんので、元気な方は、ぜひ、参加してほしいですね。きっとご自分も元気をもらえますよ。