小川紀江さん(2011年11月)
小川紀江(おがわのりえ)さん
陽光台在住。1986年に相模原市録音奉仕会に入会し、ボランティア活動を始める。同年、相模原ボランティア協会にも入会。また誘導ボランティア「ささの会」にも参加するなど、視覚障がいのある方への支援を中心に精力的に活動をしている。今年度よりNPO法人相模原ボランティア協会会長を務めている。今年10月に開催された「ほかほかふれあいフェスタ2011」の実行委員長も務めた。
小川さんがボランティアを始めたきっかけは何ですか。
最初は、わが子に手作りの紙芝居や絵本の読み聞かせをしていたのですが、そのうち同じ幼稚園の母親仲間と一緒に自宅で、大勢の子どもたちを前に読み聞かせを行うようになりました。
その後、やはり「読む」、「語る」ことの好きだった実母と一緒に、相模原ボランティア協会の主催するボランティア養成講座の録音コースを受講し、録音奉仕会に参加したことがきっかけですね。
活動の中で印象に残っていることを教えてください。
録音奉仕会の活動で視覚に障がいのある方と食事に行った時のことです。「私たちは目が見えないだけ。あとは普通の人と同じように何でも出来るのよ」という話を聞きました。
そのときから、障がいは「個性」なんだと思えるようになりました。このことが私の価値観を変えてくれたんですね。
もし、ボランティアをしていなかったら、そういう考えはきっと育まれていなかったと思います。ボランティアをする中で、私は自分が育てられているんだなと感じています。
今年は、ほかほかふれあいフェスタ(ほかふれ)の実行委員長を務められました。その魅力を教えてください。
ほかほかふれあいフェスタは、障がいへの理解を目的に、障がいのある人もない人も、ともに楽しめるおまつりとして、毎年あじさい会館で開催されています。
今年は10周年なので、盛大に開催する予定でしたが、あいにくの雨でいくつかの催しが中止になってしまったのが残念です。
実は私、「ほかふれ」に長く関わってはいますが、去年まではボランティア協会の模擬店で売り子をしていたので、会場をゆっくり見てまわる時間がなかったんです。今年初めて全体を見て、「『ほかふれ』ってこんなに素敵なおまつりだったんだ!」と実感しました。ホールでは障がいのある方々が、作詞・作曲の発表やコーラス、ダンスなどで、にぎやかに楽しんでいましたし、録音や点字などのボランティア体験、布おもちゃ遊びや折り紙などもできるんですよ!市拡大写本赤十字奉仕団の弱視の方のための物が大きく見える特殊なメガネを使って文字を読む体験も面白かったですね。ミニSLや模擬店などの屋外のイベントは中止になってしまいましたが、子どもも大人も一緒に学べ、楽しめるコーナーが多いことがこのおまつりの魅力なんだと思います。
「ほかほかふれあいフェスタ」に関わって嬉しかったことを教えてください。
月並みですが、色んな人たちが遊びにきて、楽しんで帰ってくれることですね。初めて実行委員長という大役を仰せつかった訳ですが、来場してくださった方の楽しそうな姿、笑顔を見ることに、いつもと違う大きな喜びを感じました。今後も「ほかふれ」にたくさんの笑顔があふれるよう、頑張っていきたいと思います。
最後に一言、お願いします。
本当に素敵なおまつりなので、市民の皆様にはぜひ一度ご来場いただきたいと思います。また、市内の当事者グループやボランティアの皆様のご参加もお待ちしています。
今後も、関わってきた多くの方への感謝の気持ちを忘れず、出来るときに出来ることをちょっとだけ無理して、細く長く活動を続けていきたいと思います。
インタビューを終えて
ほかほかふれあいフェスタやボランティアについて、熱い思いをたくさん語ってくださった小川さん。発せられる言葉の一つ一つには、優しさと情熱が込められていました。
市民の皆様、ぜひ来年の「ほかふれ」にご来場ください。小川さんをはじめ、素敵な実行委員達が皆さんのお越しをお待ちしています!!