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中心子どもの家所長 曽我幸央さん(2012年3月)

曽我さんの写真

児童養護施設「中心子どもの家」
所長 曽我 幸央(そが さちお)さん

昭和23年11月戦災孤児等の保護を行うため児童養護施設 「中心学園」発足(海老名市)
平成10年11月相模原市に移転し、名称を「中心子どもの家」に変更
家族による養育が困難な2歳からおおむね18歳の子ども達48名が生活しています。昨年の東日本大震災後、子ども達からの発案で施設内に募金箱を設置したり、JR番田駅前の清掃活動をするなど、“人とのつながり”“地域とのつながり”を大切にしています。

 

中心子どもの家ってどんな施設ですか。

中心子どもの家には親の病気や離婚、また不適切な養育を受けているなどさまざまな事情により、家族による養育が困難な2歳からおおむね18歳の子ども達48名が生活しています。できる限り家庭に近い落ち着いた雰囲気のなかで、生活を送れるよう心がけています。子ども達は施設から学校に通っていますが、それ以外に、余暇や趣味を楽しんだり、自治会や子ども会の行事などにも積極的に参加しています。

募金箱の写真

募金活動をしているそうですね。

昨年の東日本大震災後、子ども達からの発案で「お小遣いを少しでも募金にまわそう」と施設内に募金箱が置かれました。また、相模原災害ボランティアネットワークが中心に行っている街頭募金にも継続して協力しています。子ども達が地道に協力してきたことが評価され、相模原災害ボランティアネットワークから感謝状をいただきました。子ども達は「人のためになってよかった」「これからも続けたい」と嬉しそうに話していました。

親子サロンを開催しているって聞いたのですが。

月に2回、施設を開放して未就学児を対象に親子サロン「おもちゃばこ」を開催しています。田名地区社会福祉協議会と共催で開催しており、地域に密着したサロンですが、遠方から遊びに来る方もいます。交流・仲間づくりの場として取り組んでいますが、参加者から悩みごとや困りごとの相談を受けた時は、施設の職員がアドバイスをするなど、専門性も活かされています。サロンは午前中に開催しますが、終了後、持参したお弁当でランチを楽しんでいる参加者もおります。

子どもたちが掃除をしているイラスト

JR番田駅前の清掃活動をしたそうですね。

昨年の9月には子ども達が日頃利用しているJR番田駅前の清掃活動を行いました。子ども達は炎天下の中、皆汗だくになりながらゴミ拾いや草むしりに頑張っていました。駅を利用されている方から「きれいにしてくれてありがとう」と声をかけられると、少しはにかみながら嬉し
そうにしている子ども達の笑顔がありました。
また、11月の「児童虐待防止推進月間」に向け、オレンジリボン(虐待防止のシンボル)を和泉短期大学の学生さんと作りました、何回かやり直しながら、最後まで頑張ってリボンを作っていました。これからも子ども達には、地域とのつながりを大切にしてほしいと思っています。

子ども達との関わりの中で大切にしていることは何ですか。

中心子どもの家の外観

今の子ども達は、自分自身に「自信がない」子どもが多く、彼らの行動や彼ら自身を「認めてあげる」「良いことは褒めてあげる」ことが大切に思います。また、昨年の東日本大震災で、改めて「絆」の大切さを学んだ気がします。中心子どもの家においても、「私たちにできることからはじめよう!」を合言葉に節電、募金活動、地域の奉仕活動等、積極的に取り組んできました。子ども達自身が人と人との「絆」を深め、相手を思いやり、自分自身を大切にできるよう、これからも子ども達との“絆”を大切に関わっていけたらと思います。


インタビューを終えて

中心子どもの家には、大勢の方から寄付が届いたり、直接子ども達に関わるボランティアの協力をいただいているそうですが、サポートを受けるだけでなく、子ども達は出来ることを出来る範囲で活動する担い手にもなっています。「子ども達のために何かしたい!」と中心子どもの家の職員になり23年が経つ曽我所長。訪問したのが日中だったので子ども達は不在でしたが、子ども達の様子を笑顔で語る曽我所長の姿から、子ども達の笑顔を想像したのでした…。

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