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社会福祉法人相模原市社会福祉協議会

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若月 謙二さん(2015年10月)

若月 謙二 (わかつき けんじ)さん
昭和26年生まれ、35年前出身地の東京都より緑区若葉台に転入。
精神保健ボランティア「ふきのとう」代表を務める傍ら、「相模原福祉オンブズマンネットワーク」や「城山地区社協の移送サービス運転手」など、様々な活動をされています。平成25年より民生委員児童委員としても活躍中。

 

ボランティア活動を始められたきっかけについて教えてください。

東京都で消防士の仕事をしていましたが、夜勤や日中などの3勤交代制で日中持て余す時間があり、合併前の城山町社協時代に、城山町社協移送サービスのボランティアの運転手をしていました。退職後も城山町社協と関わる中、平成8年度「精神保健福祉ボランティア養成講座」を受講し、精神保健ボランティアグループ「ふきのとう」を結成し代表となりましたことがボランティアのきっかけです。

精神保健ボランティア「ふきのとう」はどのような活動をされているのですか。

精神保健福祉ボランティア養成講座を受講し、精神障がいについての正しい理解と心の病を持ちながら地域で暮らすことへのサポートについて学び、受講者が中心となって平成9年に精神保健ボランティア「ふきのとう」を設立しました。毎月第3土曜日に「にこにこサロン」活動を実施し、当事者とその家族と一緒に余暇活動や交流会など行事企画、作業所の支援を行っています。
当時は、精神障がい者や家族に対してどのように対応して良いか分からず不安でしたが、障がい者支援の専門である「かわせみの家」の施設職員などから対応方法などを相談しながら、参加者とコミュニケーションが図れたことが喜びとなり長く継続できているのかと思います。参加者の中には、うつ病や統合失調症など精神障がいを持つことで社会的ひきこもりの人やその家族も多大なストレスを感じているようです。身近な地域で社会参加ができる場所を大切にしております。

「ふきのとう」の仲間たち
移送サービスの仕事中

その他の活動についてもお聞かせください。

地域から選ばれ平成25年度から民生委員児童委員をさせていただいております。       
私の住んでいる若葉台地区は、約40年前に町の中央にあった山を切り開いてつくられた住宅地で、都市や地方から移り住んで来た人がほとんどです。現在は、少子高齢化となり、近隣とのつながりも希薄化し、コミュニティの機能も低下している中で、市社協の福祉コミュニティ形成事業を受けるにあたり、「若葉台地区地域福祉推進会議」のメンバーとして住民の福祉課題の抽出や課題に向けて解決策を話し合い、住民相互で支える地域を目指して検討を重ねて来ました。
人間関係の希薄化している現代において、孤立や孤独などを防ぎ、日常から地域住民同士のつながりを大切にし、赤ちゃんから高齢者までみんなで気軽に集まる憩いの場が必要であるとの認識から「若葉ほっこりーな」が開設されました。
民生委員児童委員として高齢者を訪問する中で、高齢者の孤立や子どもの虐待防止のための見守りの活動を行っております。また足腰が弱くなり、外出などが困難な人に対して「お助け隊」の隊長として、車での送迎や買い物ツアーなどの支援も行っています。

若葉ほっこりーなの仲間
民生委員児童委員としての訪問活動

うれしかったことや印象に残っているエピソードはありますか。

精神保健ボランティア「ふきのとう」は、18年目を迎えていますが、参加者には体調不良で入院してしまう人や自宅から出られない方がおりますが、久しぶりに参加してくれた時に、若月さんの優しい笑顔を思い出し「ふきのとうへ参加できることが目標で生活していました。」と言われた時は「ふきのとう」のボランティアをしていて良かったと思います。

お忙しい中でボランティア活動を続ける秘訣は何ですか。

ボランティアは自分一人では続かない。家族の協力や地域のみんなとやっているから続いて行ける。そして参加してくれて喜んでくれる人がいるから継続できる。本当に人と人とのつながりだと思います。
私のボランティアの信念は、エレベーターでボタンを押すことが大変な人に手を差し延べ、ボタンを押してあげることなんですよ。そんな大変なことではないと思っています。自分の出来る範囲で無理せず身近なところでやるのが私のボランティアです。ボランティアは自分も満足できないと続かない。義務感や自分を犠牲にしてまではやれない。
ボランティアを行う場所に定刻より少し前にそっと着き、そして、風のように去ることがいいかなと思っています。

今後の抱負をお聞かせください。

私のボランティア活動の原点は、大学生の時、JR横浜線で通学をしていた時に、電車内で車いすに乗る障がいの人とボランティアの団体グループの人達が楽しそうに、一緒に高尾山に行く話や姿を見て、何か素敵に感じられ憧れを持っていたことでした。ボランティアの活動を通じて、障がいを持つ人と一緒に高尾山に行けた時は、夢が叶えられた気持ちで一杯でした。
これからも初心を忘れずに、障がいがある人もない人も、誰もが豊かに安心して暮らせる街づくりに協力できるボランティア活動が出来れば良いと思っています。


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