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柚木 充さん・佐知子さん(2016年9月)

柚木 充さん・佐知子さん

柚木 充さん・佐知子さん(ゆぎ みつる・さちこ)
緑区橋本在住。40年前、同じ勤務先で出会う。その後、結婚を機に充さんの実家がある相模原市に転入。
ふれあい給食サービス(ひとり暮らし高齢者等給食サービス事業)の配食員としてご夫婦で活動をされています。正義感の強い充さんと穏やかな佐知子さん。地域の支え合いを大切にしていらっしゃる、笑顔の素敵なご夫婦です。

 

活動をするようになったきっかけを教えてください。

佐知子さん:8年前に自治会の回覧で募集をしているのを見て主人に紹介しました。ちょうど年金暮らしで時間を持て余していたので、「時間があるからやってみようかな」と言って始めたのがきっかけです。

奥様はどのくらいの時期から活動されたのですか。

佐知子さん:主人が始めてから一年後ぐらいです。それまでパートをしていたのですが、ちょうどパートをやめて時間が出来ました。うちにいるだけでは世の中の事もわからないですし、何か社会参加できないかと考えたときに主人が始めた給食サービスが浮かびました。給食サービスは週に4回、ほんの少しの時間で活動できますので自分に合っていると思い、活動を始めました。

初めての活動は緊張されましたか。

充さん:それまで金融機関で働いていたので、全然不安なことはありませんでした。
佐知子さん:協力員のみなさんは志の高い方が多く、お互いに助け合っています。利用者の皆さんもいい方ばかりなので、一年先輩の主人の手ほどきを受けることなく緊張せずに活動できました。

活動中のエピソードを伺います

活動中、心に残っていることはなんですか。

充さん:東北の大震災の時はとても大変でした。私が受け持つ方の中に高層マンションの19階に住んでいる方がいらっしゃるのですが、ご自宅へ向かったらエレベーターが止まっていたんです。他に手段もなく、19階まで5名分のお弁当を持って階段を登って行きました。
19階に到着した時にはハアハアいっていたので、利用者さんがどうしたのと心配をしてくださいました。「途中で休めばよかったのに」と言ってくださいましたが、そういうわけにはいかないですよね。待っている方がいるのですから、何があっても配達しなければならないと思っています。
お弁当を渡していざ帰ろうとしたら、3歳くらいの女の子と乳母車を持ったお母さんが階段を降りていたんです。お母さんが先に乳母車を階段の踊り場まで降ろして、その後お子さんを迎えに行き、踊り場まで降りたらまた乳母車を降ろして…。お子さんが危ないなと思ったので乳母車を1階まで降ろしてあげました。
佐知子さん:配食を利用している方はエレベーターを利用している方が多いので、災害時は孤立してしまう危険があります。次の日はエレベーターが復旧していたようなので安心しましたが、利用者さんも逃げられないと本当に心配していました。

今後のお二人の抱負をお聞かせください。

充さん:私はスーパーめぐりが好きで、季節の食べ物が並んだ時には利用者さんたちに情報提供をしています。庭のプランターで育てているプチトマトやキュウリなどをうちのものと交換する約束なんかもするんです。このような身近な活動から地域の人とのつながりへと広がっていくと感じています。これから先も、利用者さんとのつながりを大切にして、心の支えになりたいです。
佐知子さん:一緒に活動している仲間たちもみんないいひとですから、活動時にお話しをするのもすごく楽しいんです。そういった楽しみがあるからずっとこれからも続けていきたいです。


インタビューを終えて

どこへ遊びに行っても、お弁当を配る日には気になってしまいます、とお話しする柚木さんご夫婦。ご主人は大きな病を二度も経験された中で、ご自身が出来ることから活動をしていきたいと前向きにお話しをされていました。現在活動拠点では、進んで荷物を運んでいたりととても行動的な充さん。そして笑顔が素敵で穏やかな佐知子さん。
地域とのつながりを大切に、これからも無理なく頑張ってください!

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