笠原光雄・昭子さんご夫婦(2008年9月)
笠原光雄・昭子さんご夫婦
光雄さんは昭和15年新潟県生まれ、昭子さんは昭和19年秋田県生まれ。東京都新宿区歌舞伎町から相模原市大野台に移り住んで45年。平成17年6月にご夫婦でファミリーサポートセンター「援助会員」に登録して以来、ご主人の光雄さんがメイン、奥さんの昭子さんがサポートするかたちで、大勢のお子さんを預かっています。
「援助会員」になったきっかけは?
会社を退職後、働いている嫁から4人いる孫の面倒を見て欲しいと頼まれました。そのうち、ご近所のお母さんたちからも頼まれるようになったんです。よそのお子さんを預かるなら、きちんと勉強して預かろうと思い児童館に行ったところ、ファミリーサポートセンターのポスターが貼ってありました。妻を誘って援助会員講習会を受講し、一緒に援助会員になりました。
現在の活動を教えてください
今までに19組の利用会員さんを支援してきました。現在は11組の利用会員さんとペアを組んでいます。主な活動は保育園などの迎えとその後の預かり、また、緊急時の預かりなどです。保育園などの迎えは私(ご主人)の役目で、家での預かりは妻がサポートしてくれます。私はとにかく子どもが大好きで優しく甘やかしがちなので、けじめは妻の役目。「ただいま」「さようなら」などをキチンと言えるように教えてくれています。カレンダーは日々の活動の予定がぎっしりで、好きな旅行に行けなくなったことが少しだけ残念です。
障害のあるお子さんについて
障害のあるお子さんの活動も積極的に行っています。はじめは大変でしたが、今はお子さんが何が原因でパニックを起こしているのかを見極めて対応しています。障害のあるお子さんは1つのことにこだわることが多いので、ただ「ダメだよ」と言っても、かえって混乱させてしまうんですね。本人の気の済むまで好きにさせて、急がずに無理をしないで接しています。そうしていくうちにお子さんと信頼関係ができていきます。学校で新任の先生から接し方のコツを聞かれたこともあるんですよ。
家の中の楽しい工夫
妻も私も、手作りで何か作ることが大好きなんです。お子さんのために家の中に様々な工夫をしています。下の写真はトイレの様子で、楽しめるようにかわいい照明をつけたり、その下には鐘を吊るしたりしています。入ったお子さんたちは鐘を鳴らして楽しんでいます。また、1歳半の子どもでも自分でできるように、踏み台や手すり、便座なども工夫しています。
子ども部屋にはテレビゲームがあり、遊びだけでなく、足し算引き算のソフトで勉強もしています。楽器、乗り物、押すと鳴る時計など遊び道具がそろっており、家の中はお子さんたちが遊びやすいように様々な工夫を凝らしています。お預かりしている間も、自分の家のようにくつろいで楽しんでくれれば嬉しいですね。
清潔をモットーに
以前、病院で処置法を教えてもらったので、預かったお子さんのお尻が赤くただれていたりしたら、オムツを取り替えるたびにお尻をお湯と石鹸できれいに洗っています。薬をつける場合は2度塗りをしないで、必ず前につけた薬をきれいに洗ってから塗ることが大事なんですよ。体が汚れた場合もシャワーでお子さんたちをいつも清潔に保っています。理美容師の講師免許を取得したので、自分の孫だけではなく、預かっているお子さんの髪も整えてあげています。
活動で気になること
「ファミリーサポートセンター」は大変良いシステムだと思いますが、決まりごとが多いことが気になります。例えば「保護者の代わりに子どもを病院に連れて行けない」。お母さんは会社が遠くすぐに帰れないため、具合が悪いまま夜間にメディカルセンターに連れて行くようになる・・・でも責任のこともありますので援助できないことは仕方ないですね。とにかく、怪我をさせないようにということを一番に活動しています。そして、安心してお母さんが仕事にいけるようお手伝いしていきたいと思っています。
子どもを迎えにきたお母さんたちに「有難うございます」とお礼の言葉をかけられた時は、何よりホッとする瞬間です。一番うれしい時でもあり、2人でやりがいを感じています。
ご夫婦とも「2人でやっているので活動できています」とおっしゃっていました。地域の担い手として前向きにファミリーサポートセンターの活動を支えてくださっています。
こうした「地域での支え合い」をもっと広げていくために、皆さんのご協力をお待ちしております。お子さん好きな方、是非ファミリーサポートセンターの援助会員になってみませんか?講習会の日程はこちらです!
絵もお得意な笠原さん、ふすまにもマンガが描いてあり子どもを楽しませています。