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岡部 緑さん(2012年2月)

岡部さんの写真

岡部 緑(おかべ みどり)さん
光が丘在住。 2008年からコンサートシリーズ「音間(おとかん)」を企画し、ピアニストの太田太郎さんとともにクラシック音楽の普及活動を始める。2008年から毎年、相模原市立あじさい会館ホールで‘音間シリーズ’のコンサートを実施し、65歳以上の高齢者の方を無料招待するなど、音楽と福祉のコラボレーション活動に取り組んでいる。

 

岡部さんが、この音間の活動を始めたきっかけは何ですか。

実はこの活動を始める前に、市内の小ホールで仕事をしていた時、太田さんの企画で、三重県に住む男子中学生と手に障害のある女子中学生による2人だけのピアノリサイタルを行い、2人ともすばらしい演奏を披露してくれました。  
その運営をお手伝いした時、太田さんが若かろうが、「障害」があろうが立派に演奏が出来る、特に障害があってもそれを乗り越えて演奏できる一人の音楽家として認めている、という言葉に一人の人として感じ入る考え方に共感し、退職を機に音間の活動の手伝いを始めました。

音間ってなんですか?音楽活動だと音感だと思うんですが・・・・。

確かに音楽では音感ですよね。でも、私たちの思いは、音楽の音と音の間にあるものを汲みとってほしいという思いがあって、それを音間(おとかん)の文字で表しました。先ほどの女子中学生は、手に障害があればピアノは弾けるの?と普通は思いますよね。でも左指3本が欠損している手でピアノを弾いて数々の賞を受賞しました。実はハンディは関係ないんです。演奏される音に込められた色々な想いを感じ受け取って貰う、そんな音楽を身近に提供できることを目指しています。

あじさい会館でのコンサートの様子の写真
あじさい会館でのコンサートの様子

岡部さんが目指す音楽とは何ですか。

クラシック音楽というとちょっと固いイメージがありますよね、そのために1つ工夫をしていて、それは、なるべく難しい音楽でもその曲が産まれた背景などを伝え、理解して親しんで貰えるようにしています。そして小さな頃から気軽に音楽に接して楽しんで欲しい、また高齢者の方にも身近な場所で音楽に接して欲しい、そんな想いであじさい会館を会場にコンサートを実施しています。
昨年からは、あじさい会館と共催し、赤ちゃんから参加できる『家族で楽しむ心ぽっかぽかコンサート』を開催し、12月で3回目を迎えました。ピアノとソプラノ歌手による歌、ギター演奏、ハンドベル演奏、楽器を使った演奏など、多彩なジャンルで実施し、多くの親子連れの方々が参加され、クラシック音楽を楽しんでもらっています。

活動を通して嬉しかったことは何ですか

数年前のコンサートで車いすを利用された方が参加しました。音楽に接する機会をもとうにも、遠くには行くことができない、でも近くでクラシック音楽が聞けると嬉しいんです。というお話をされていました。また一人暮らしの高齢者の方で、参加された方が次のコンサートでお友達を誘ってくれてきた方もいらっしゃいました。
交流の輪が少しずつですが広がってきている、そして音間の想いが伝わっているという実感が湧くようになりました。

最後に一言お願いします

クラシックを超えたクラシック音楽、室内音楽を普及していきたいと思っています。あじさい会館では年に数回様々なジャンルの音楽家によるコンサートを実施しています。音間シリーズでは、65歳以上の方は無料で招待をしていますので是非ご参加下さい。
また、音楽を通じて、赤ちゃんからお年寄りまで、交流の輪が広がることを目指してこれからも活動を続けていきたいと思います。


インタビューを終えて

クラシック音楽って実は楽しいんですよ、希望が湧いて来るんです。と語る岡部さん。その言葉には、音楽と同様に広い世界があるんだなぁと実感しました。あじさい会館では、様々な音楽のジャンルを身近に聴いて欲しいと、家族で楽しめるコンサートを定期的に実施しています。ぜひ、皆さんもこの希望のある音楽をぜひ体験してください。お待ちしています。

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