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スティーブン・プールさん(2012年1月)

スティーブン・プールさんの写真

スティーブン・プールさん
1963年 イングランド ブリストル出身
緑区小原に18年前より在住。
彫刻家として活動する傍ら、地域では里山保全や子供達への木工指導等のボランティアを通してものづくりの楽しさを伝えています。
また、今年度からは相模湖地区社協が地域に設置するベンチの作成に取り組んでいます。

 

地域でのボランティア活動のきっかけは

もともとは子供たちの通う小学校の校長先生からお願いされたのがきっかけです。
当初のお話は、子供たちに英語を教えてほしいというものでしたが、私の本職は彫刻や絵画等の「ものづくり」です。英語の指導よりそちらが得意(笑)ですから、逆に廃材等を使ったものづくりを教えることを提案しました。この活動は13年続けましたね。
倒木等を活用した椅子づくり、絵画、廃材を利用したステンドグラスづくり、これも廃材のアルミを溶かした鋳物づくり等、地域にあるものを利用していろんなことを子供たちと一緒に行いました。
里山保全も、間伐等の大きな取り組みというより、近所の方々が所有する森が倒木等をきっかけに荒れてしまわないように片づけをするような活動を近隣の方々と一緒に活動しています。

いままでの活動で感じたことは?

子供たちは、日常の中で本当に手先を使う機会が少ないようで、最初はなかなか上手にとはいきませんが、興味を持ってくればすぐに上達しますね。やはり、世の中が便利になった反面、ものづくりや地域の活動にふれるチャンスが少ないように思い、そんなチャレンジの場となるように考えました。鋳物づくり等は注意しないと危険な作業でもありますが、学校側の理解もあって進めて来ましたね。里山保全もそうですが、組織だった活動というより、構えず、とりあえず「良い加減」でやってみようといった感じで取り組んでいます。もちろん危険には十分注意しますが。

スティーブン・プールさんとベンチの写真
ベンチ(試作品)とプールさん

今年度からさがみ湖地区社協が地域に贈るベンチの作成に取り組んでいるとか

現在試作品2脚を作成しました。今後9脚作成し地区社協を通して地域に設置されると聞いています。いままでの活用と同様に地域の中で出る倒木を活用したいと考えています。一部、倒木の運び出し等に必要な経費はいただきながら進めていきます。また、これまでの活動と同様に、興味のある方ややってみようという方々と気軽に取り組んでいきたいですね。

試作品にはみんないいひとのマークが刻印されていますが?

みんなのベンチという意味付けを私なりに考えて、昔の日本の「家紋」のようなイメージで金属性の焼きごてを作成してみました。
その焼きごてを熱して、押し付けることにより刻印ができるのです(左写真)
新しい社協のキャラクターの焼きごても作ってみたいと思っています。


インタビューを終えて

地区社協ベンチは一昨年、環境問題を考えるNPOと協働で始まった事業です。前回の設置から2年が経過し、今回からは相模湖の地域の方々の力を借りて進めていくことになりました。材料については倒木等を活用とありますが、実はすでに、提供いただけるというお話があり、インタビュー終了後、早速プールさんは倒木を見に行かれました。
これからも地域に根付いた「良い加減」の活動が広がることが期待されます。

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