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星ヶ丘二葉園 園長 内田紀子さん(2014年12月)

内田紀子さんの写真

星ヶ丘二葉園 園長 内田紀子さん
相模原市社会福祉協議会一般会員(児童福祉部会所属)
昭和21年5月私立星ヶ丘二葉園創設。
昭和31年3月に休園となるが、昭和31年6月に再開。
昭和56年「社会福祉法人ふたば愛育会」設立。
平成5年に内田紀子先生が園長に就任。
現在定員140名。
地域の方々との交流を積極的に取り入れるだけでなく、地域の親子に向けた「子育て支援」事業を行うなど、創立以来、地域に根差した保育を行っています。

 

星ヶ丘二葉園は歴史ある保育園と伺いましたが

昭和21年春に戦後の混迷の中でまだ法の支えもなく行政の支援もない時に地域社会の要請によって初代園長の鈴木喜和先生によって開所しました。その後、昭和31年3月末に一度閉所したのですが地域の保育園として深く根づき保育園に寄せる地域の期待も大きい中で是非保育園を存続してほしいとの篤い思いにその年の6月に宮下操先生が引き継ぎました。
昭和56年に社会福祉法人を設立し新園舎建設が出来たのもその趣旨に賛同して協力してくださった地域の皆さんの大きな推進力によってでした。三代目の園長としてこの職に就いてから20年がたちましたが、平成25年に新園舎も完成して益々公共性をもつ地域の保育園としてまた、地域との強い連携は二葉園の伝統と言われるその基盤をしっかり受け継いでいき、そのルーツを大切にしています。

星ヶ丘二葉園の地域での活動について教えて下さい

社会福祉施設は地域住民のためのものですが、二葉園も子どもの保育を中心として住民の福祉の拠点として利用され、信頼される施設で有りたいと思っています。以前より保育園の機能を充分に生かして取り組む一つとして、子育て支援を行ってきました。中心になる職員がいて育児相談や遊びの提供、行事や保育園の食事へのご招待を、また、園庭開放ではさりげなく子育てママ達の出会いの場にと職員が橋渡しをしながらお友達づくりのお手伝いをしています。
施設の開放は15年以上前から地域のサークルにお使いいただいていますが、行事の時や園舎引っ越しの時などにはお手伝いしてくださり有形無形の関係でいます。また、卒園児や近所の小、中学生が飛び込みで遊びに来たり、ご近所の高齢の方が昔を懐かしんで顔を出して下さるので誰もが気軽に立ち寄れるそんな開かれた保育園であり続けたいと思います。

星が丘地区社協とのかかわりも深いと伺いましたが

法人の理事長をはじめ園長、事務長も地区社協の理事をやらせていただいていましたので、事業には積極的に参加しています。地区社協の福祉バザーに出店していますが、参加のきっかけは「住民の皆さんと交流が出来て、開かれた保育園としての存在を多くの方々に知ってほしい」という思いからで、職員はボランティアでの参加でした。わずかですが収益金は出店当初から地区社協に寄付してきました。

今後取り組んでいきたいことを教えて下さい

東日本大震災をきっかけに大船渡保育園と交流を続けています。大船渡市と相模原市では地域性や環境が大きく異なりますが、大船渡保育園が震災時に地域の皆さんの大きな力になったことを知り、私達は震災時に何が出来るだろうかと考えるようになりました。現在は近隣の保育園と炊き出し訓練や避難訓練を実践しています。災害時に保育園の果たす役割を模索していきながら地域の夜間訓練の参加や救命救急法の習得など積極的に行っています。保育園の専門性を活かした支援がいざという時に役立つよう地域の防災組織と連携を図って行きたいと考えています。


インタビューを終えて

実習生3名がにこまると寸劇をしている様子

「初代園長先生から受け継いできた方針や目標は揺るがずに、新しい風を入れていきたい。」と内田先生はおっしゃっていました。
先生のお話しから、広い視点で常に時代を見据えた支援を考え、実行していくことの大切さを学ばせていただきました。
取材に伺わせていただいたこの日は、星ヶ丘二葉園にて社会福祉協議会の実習生3名がマスコットキャラクター「にこまる」のPRを兼ねた寸劇を披露させていただきました。初めての取り組みでしたが、快く受け入れてくださいました。新しい取り組みを柔軟に受け入れてくださるしなやかさ。先生のお人柄があるからこそ、地域に根差した活動が展開できるのだと感じました。星ヶ丘二葉園、内田先生の今後ますますのご活躍が楽しみです。

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