地区社会福祉協議会(地区社協)は、1952年9月に誕生ましたが、当時の市内の人口は8万人で、財源も大変乏しいものでした。初めは上溝地区社会福祉協議会などが中心となって季節保育所を開設したとの記録がありますが、その担い手は地域の住民だったようです。
誕生から62年を経た現在では、津久井4町との合併や政令指定都市への移行などで、相模原市の面積や人口は当時とは比較にならないくらい発展し、地区社協の数も22地区に拡大しました。また、生活様式や価値観、人口構成や世帯構成なども大きく様変わりし、地域が抱える福祉課題も多様化、複雑化、深刻化してきました。
具体的には、人間関係の希薄化、独り暮らし高齢者の孤立化、虐待・いじめ・自殺者の増加、生活困窮者の増加などで、「住み慣れた家庭や地域で安心して暮らしたい」という私たちの願いが危機に瀕しています。
地区社協は、地区の自治会や民生委員・児童委員、ボランティア団体、社会福祉事業者などで組織し、住民同士の支えあい活動を中心に取り組んでいる団体です。配食サービスをとおした見守りやボランティア活動など、実に多様な活動を展開しています。このような活動をとおして、行政だけでは解決できないご近所の関係づくりや、高齢者の居場所づくり、子育て中のお母さんが孤立しない仲間づくりなどを目指しています。また、東日本大震災では、私たちに防災、避難、復興において地域の絆がいかに大切であるかを教訓として教えてくれました。災害に備え、強い地域力を持つことも目的の一つです。
今後、各地区の地区社協の活動を紹介していきます。